覚醒する怪物
リチャードが父上の死を知って本格的に化物へと変容する巻でした。原作は言うまでもないが、シェイクスピアの『リチャード3世』。
薔薇戦争は百年戦争の後に起こる英国内での内乱。英国史に疎すぎて、このあたりの時間軸ですら全然把握できていないという……。ストーリー中にジャンヌ・ダルクの亡霊が出てくるのは、そのため。
■薔薇戦争
ヨーク家が白薔薇、ランカスター家が赤薔薇。基本から学ばないと本当にさっぱり。漫画だけでもストーリーは追えるけれど、基礎知識がないと歴史のほうが頭に入ってこない。ヨークもランカスターも、どちらもエドワード3世の血筋なので、薔薇戦争自体は、いわばお家騒動のようなもの。
1460年のノーサンプトンの戦いでヨーク派が勝利してヘンリー6世を捕らえ、ヨーク公は王位を目前にするものの、スコットランドの援助を受けたマーガレット王妃の反撃を受けてウェイクフィールドの戦いで戦死した。1461年、マーガレット王妃はウォリック伯リチャード・ネヴィルを破ってヘンリー6世を奪回するが、ロンドンの占領に失敗する。ヨーク公の嫡男エドワードがウォリック伯と合流してロンドンに入城し、新国王エドワード4世に推戴された。(「薔薇戦争」Wikipedia)
本巻が描き出すのは「第一次内乱」のうち、ちょうどこのあたりのエピソード。そして、マーガレット王妃が非道でコワイ……。なんか全体に女性が恐ろしいものとして描かれている気がする。リチャードの母上も怖い人のようだし。
エリザベス・ウッドヴィルも本巻にて登場。史実によれば、この後どうやらリチャードの兄上(エドワード4世)とウォリック伯とはウッドヴィル一族をめぐって仲違いしてしまうみたいですね。
原作はこちらのほうで読む予定です。表紙がイマイチだけど、積んであるから。
※せっかくブログ持っているのだし、と思い漫画の感想もこちらで書くことにしました。順序ひっくり返っちゃうけど、第一巻も再読したら感想をUPします。